老後資金報告書の撤回決定

金融庁の金融審議会は25日、総会を開いた。95歳まで生きるには夫婦で約2千万円の蓄えが必要と試算して批判を浴びた老後資金報告書の撤回を決定した。

報告書は「案」のまま公文書として残し、金融庁のホームページ(HP)に掲載を続ける。金融審に諮問した麻生太郎金融担当相が報告書の受け取りを拒む異例の事態に発展し、取り扱いが宙に浮いていた。

年金資金の収支の検証も参議院選挙後に引き伸ばされ、マクロ経済スライドで将来、老齢基礎年金が30%も減少することが実証されたばかりだ。年金は減り続けるのに、年金積み立ては増加し、株式投資に使用できる実額は増えることになる。こんなことがまかり通るのはやはりおかしい。