黒い雨

8月5日、広島の原爆の日の前日広島地裁で「黒い雨訴訟」の判決が言い渡され原告の全面勝利となりました。原爆投下の跡、猛烈な少々気流が発生し、放射線物質を多量に含んだススなどを含む雨が降りその雨が黒かった、作家井伏鱒二氏の同名の小説はあまりにも有名です。しかし、国は、その黒い雨が降った地域を過小評価し、原爆被害者として認めませんでした。しかし、原告88名が、2015年に国を提訴し、原爆被害者と認めるよう訴訟を起こしました。

安倍首相は、広島、長崎の式典でスピーチを行い、被爆者支援にも言及しましたが、その内容が93%が同じであったことも批判をよび、うつろなスピーチはかえって多くの国民の批判となりました。

驚いたのは、8月12日、「黒い雨訴訟」で敗訴した国は、「地裁判決は、科学的根拠を欠く」などの理由で上告しました。原告団は、88名中16名が亡くなり、被爆者には時間がありません。科学的根拠がないのは、コロナ対策でも「国」のほうだと多くの国民は考えていると思います。